SNSマーケティングとは、SNSを活用したマーケティング手法です。
そして、顧客とコミュニケーションを取ることでもあります。
この手法を用いるために、メリット・デメリット、戦略を知ることが必要です。
そこで、今回は『SNSマーケティングとは?メリット・デメリットと戦略を解説!』をご紹介します。
SNSマーケティングとは?
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを認知や集客に活用して成果に繋げるマーケティング手法の1つです。
この手法は、SNSが普及した2010年頃からはじまりました。
10年ほど経ち、大手企業のほとんどがアカウントを持つほどに現在は注目されています。
そして、今では幅広い年代の利用者も増えています。
日本では、SNSの利用者が80%以上となりました。
今後、よりSNSマーケティングは重視されていくことが予想されます。
SNSマーケティングの方法とそれぞれのSNSの特徴
各SNSには特徴があり、それぞれSNSマーケティングの方法も違います。
まずは、主に使われている3つのSNSをご紹介します。
X(旧Twitter)
エックス(旧ツイッター)は、リアルタイムに文章を不特定多数に情報発信できるSNSです。
文章だけでなく画像/動画も投稿できます。
また、リツイート機能(人の投稿を引用した投稿)により情報拡散が一番早い特徴があります。
利用者層は20代を中心に40代までになります。
活用方法は、
①堅くなりすぎない気軽なツイート(つぶやき)でコミュニケーションを取る
②顧客の距離を縮めた繋がりを持つ
ことで信頼性の向上を狙えます。
インスタグラムは写真の投稿に特化したSNSです。
ハッシュタグと呼ばれる特定キーワードをつけて投稿することで共通の興味と繋がることができます。
利用者層は10~20代、とくに女性を中心に人気があります。
活用方法としては、
①商品の魅力的な写真(インスタ映え)を投稿する
②ウェブサイトだけで伝えきれない商品のイメージを伝える
ことにより、販売促進を行うことができます。
実名登録のためアカウントごとの信頼性が高いです。
利用者層は30代~40代が中心で、ビジネスの場で名刺のように使われることも多く、日本では真面目なSNSです。
情報発信に制限が少なく、文章や画像/動画も自由に活用できます。
また、Facebookは実際に繋がりがあるユーザー同士が繋がっていることが多いです。
そのため、既に関わりを持っているユーザーへ情報発信をすることで、より親密な関係を持つことができます。
メリット・デメリット
SNSマーケティングのメリット
情報伝達の速さ
SNSは従来の宣伝方法と違って、リアルタイムで情報を投稿できます。
そのため、宣伝から反応や結果が分かるまでが速いです。
認知の拡大
SNSの情報拡散力を活用することで、ウェブサイト以外の認知経路を増やすことができます。
新規顧客の獲得
SNSで情報拡散されることで、今までに関わらなかったユーザーにも認知されるので、潜在顧客の発見に繋がります。
ブランディング効果
SNSへ定期投稿していくことでユーザーとの接点回数を増やし、自社や商品サービスへの理解を深めてもらうことができます。
ロイヤリティ向上
SNSを通してユーザーと積極的に関わっていくことで、親密度を深めて信頼性を向上させることができます。
コンテンツへの誘導できる
SNSへウェブサイトなどのコンテンツを投稿することで、SNS以外への誘導を増やすことができます。
広告コスト削減
SNSに投稿することは宣伝にもなります。
そして、情報が上手く拡散すれば、広告費を下げることもできます。
反応が数字でわかる
SNSは一投稿ごとにユーザーの反応を数字でリアルタイムに見ることができ、分析と改善に役立てることができます。
メリット一覧
- 情報伝達の速さ
- 認知の拡大
- 新規顧客の獲得
- ブランディング効果
- ロイヤリティ向上
- コンテンツへの誘導ができる
- 広告コスト削減
- 反応が数字でわかる
SNSマーケティングのデメリット
成果が出るまで時間がかかる
SNSを始めたからといってすぐに成果がでることは少ないです。
そのため、コツコツとした長期的な運用が必要になります。
成果が分かりにくい
SNSから直接の成果に繋がることもあります。
しかし、ほとんどの成果はSNS以外からの経路になるため、成果が分かりにくいことがあります。
運用の負担
SNSは無料で始めることができます。
しかし、投稿文や画像/動画の作成、分析などの業務が必要なので負担がないとはいえません。
悪い情報が拡散してしまう
SNSでは「炎上」といわれる、企業にとって不利益な情報が広まってしまうことがあります。
そのため、発信する情報の内容によっては注意が必要です。
発信した情報の修正がきかない
SNSに一度投稿してしまった情報は、なんらかの形式でデータが残ってしまうことがあります。
拡散してしまった投稿をなかったことにするのは難しいです。
SNSマーケティングのデメリット一覧
- 成果が出るまで時間がかかる
- 成果が分かりにくい
- 運用の負担
- 悪い情報が拡散してしまう
- 発信した情報の修正がきかない
SNSマーケティングが有効である理由
注目されているのは、もちろんSNSで成果が出ているからです。
では、なぜSNSで成果が出せるようになったのか理由をご紹介します。
認知経路がSNSに変化
商品やサービスの認知経路といえば、昔はテレビや新聞などの広告が主流でした。
しかし、今ではテレビ離れが進み、認知経路の多くはネット(SNS)に変わりました。
ネット利用者の6割以上がSNSを利用しています。
SNS検索の増加
以前はネット検索といえば、Googleなどの検索エンジンを利用する人がほとんどでしたが、近年はSNS検索をする人が増えています。
その理由は、SNS検索で信頼できる情報(口コミ)が見られるからです。
購買プロセスにSNSが含まれる
テレビ時代の購買プロセスはAIDMA(注目→興味→欲求→記憶→行動)と言われていました。
しかし、ネット時代では、AISCES(注意→関心→検索→比較→検討→行動→共有)となり、検索と検討、共有が重視されるようになりました。
そして、SNS時代ではULSSAS(いいね→SNS検索→ネット検索→行動→拡散)というSNSを含めた購買プロセスに変化したため、SNSマーケティングが注目されるようになりました。
SNS導入企業が増えている
SNSアカウントを運用している企業は以前から増えていました。
さらにSNS導入企業が増えたことにより、BtoB(企業向けサービス)の企業までもSNSの導入しています。
導入企業は今後も増えていくと予想されます。
SNSマーケティングの戦略
SNSに投稿するだけでなく、戦略に基づいて行なっていく必要があります。
とくに戦略で重要になるのが「目的」です。
そのため、SNSを見たユーザーにどのように行動してもらいたいかを決めて、調査や分析などのPDCAを回していく必要があります。
主に行う施策
- 目的を決める
- SNSの市場・競合調査を行う
- ペルソナ(顧客像)を決める
- 投稿やイベントを企画する
- 結果分析から運用方針を変えていく
SNSマーケティングの指標
SNSマーケティングは効果的なマーケティング手法です。
しかし、成果として分かりにくいため、指標を明確にすることが重要です。
その指標は、企業や商品サービスによって変わります。
SNSマーケティングの目的から、何を指標とするかを見極めるとよいでしょう。
指標の例
- フォロワーの増加
- 見られた回数・反応された回数
- SNS経由からの成約
など
無料分析ツール
SNSマーケティングを支援するツールは多くあり、その中でもマーケティングでは分析が重要になります。
分析ツールを活用すると細かな分析や作業の効率化ができるだけでなく、全体の把握にも役立ちます。
今回は、無料で使える分析ツールをご紹介します。
X(旧Twitter)
- Xアナリティクス
X公式の分析ツールになります。
Xアカウントを持っている方なら誰でも利用でき、基本的なツイートへの反応を分析することができます。 - SocialDog(ソーシャルドッグ)
「SocialDog」外部企業が提供しているツールです。
有料版もありますが、無料でもフォロワー分析やキーワード抽出機能などXアナリティクスより詳細に分析することができます。
- Facebookインサイト
Facebook公式の分析ツールです。
Facebookページから見ることができます。
また、投稿への反応以外に競合ページの情報も分析することができます。 - Quintly(クイントリー)
「Quintly」は外部企業が提供している分析ツールです。
無料版でもFacebookインサイトより詳細な分析に使えます。
- Instagramインサイト
Instagram公式の分析ツールです。
利用するためには、Instagramアカウントをビジネスに切り替える必要があります。
また、投稿への反応を見ることができます。
- SINIS(サイニス)
「SINIS」は外部企業が提供している分析ツールです。
投稿の反応だけでなく、タグ分析、競合分析などの機能が使えます。
SNSマーケティングの事例について
SNSマーケティングを行なっていく上では、他社の成功事例を参考にするとよいでしょう。
同業種の競合分析だけでなく、他業種も分析し、自社へ活かすことで成果に繋げることもできます。
コカ・コーラ
コカ・コーラでは早くからSNSマーケティングを取り入れていました。
そして、プレゼントキャンペーンやインフルエンサーマーケティングに力を入れ、ユーザーとの接点を増やし、売り上げへと繋げています。
東京ディズニーリゾート
東京ディズニーリゾートは、SNS投稿にてリゾートの魅力を存分に伝えることに活用しています。
情報発信だけでなく、ハッシュタグキャンペーンを行っています。
リゾートを利用したユーザーの写真を募集するなどのUGC(ユーザー生成コンテンツ)によって、ユーザーとの親密度を向上させています。
スターバックス
スターバックスはSNSを使ってブランディングを行っており、人気スポットのような存在になっています。
そして、宣伝だけでなく、SNSアカウントの担当者を決めてコミュニケーションも重視しており、顧客満足度も向上させています。
まとめ
いかがでしたか。
今回は『SNSマーケティングとは?メリット・デメリットと戦略を解説!』をご紹介しました。
マーケティングでSNS運用は無くてはならない存在になっています。
SNS運用は簡単に始められますので、まずはSNS投稿から始めてみてはいかがでしょうか。