経理の仕事内容は、毎日・毎月・毎年行う定型業務が多いですよね。
定型業務だからこそ、小さな改善が大きな時間削減に繋がる場合もあります。
私も先日、今まで継続して行ってきた定型業務が、業務改善で時間削減につながり、
「今までこんなに無駄な時間を使っていたのか!」
と嬉しいような悔しいような気持ちになりました(笑)
今回は、経理の仕事にフォーカスを当てて、業務改善のポイントについて見ていきます。
経理の仕事内容とは?
経理とは、仕入れや販売、経費の支払いなど、会社のお金の流れを可視化して管理する事務系の職種のことです。
経理の仕事では、会社のお金の流れをを数値化し、正確に管理しなければなりません。
具体的な仕事内容として、「毎日の売上・仕入の処理」「売掛金管理」「給与支払いの処理」などがあります。
定型業務が多いからこそ、小さな改善が大きな時間削減に繋がる場合もあるのです。
続けて業務改善のポイントについてご紹介します。
①業務マニュアルの作成
経理担当者が普段行っている業務を、他の人に任せることになった場合、引継ぎを行うことができるマニュアルはありますか?
「引き継ぐ場合は口頭で説明するので大丈夫」
「これが自分の仕事なので、他の人に業務を渡したくない」
このように考え、マニュアルを作成しない担当者もいるかもしれません。
しかし、マニュアルを作成することは、担当者本人にとっても大きなメリットとなります。
・マニュアル作成の過程で、自分の作業をアウトプットすることで分析ができ、改善ポイントがわかる
・担当者が急な体調不良などで休む際に、マニュアルがあることで他の人にお願いすることができる
・マニュアルを作る文化を根付かせることで、自身が他の業務を引き継ぐときにも楽に引き継げるようになる
上記のように、業務マニュアルの作成は会社としてのメリットはもちろん、担当者自身にも大きなメリットがあります。
②作業環境の改善
会社のデスクの上を想像してみてください。
デスクは片付けられているでしょうか?
まずはデスクを整理して、作業環境を整えてみてください。
デスクを整理することで、以下のようなメリットがあります。
・物を探す時間の削減
・集中力アップ
・精神的なゆとり
例えば、テレビを見ながら作業をしていると、ついついテレビに目が行ってしまいますよね。
デスクが散らかっているのはそれと同じです。
作業中の自分の目に、余計な情報が入らないようにしましょう。
また、効率をあげるために、作業環境を工夫することもおすすめです。
・複数の作業を同時進行できるよう、デュアルディスプレイを導入する
・フォーマットを統一し、共有や引継ぎをしやすくする
小さな工夫も積み重ねると大きな改善になります。
まずは身の回りの整理から、地道に取り組んでみましょう。
③経費精算の自動化
社員から紙やExcelなどで経費の申請書を作成、領収書と一緒に経理担当に提出する、というフローで経費申請を行っている会社も多いと思います。
そのような場合は経費精算のシステムを導入することで、申請・承認・経費精算の際に発生する作業を削減することができます。
・スマートフォンからも申請できるため、作成が楽になり、作成時間の削減に繋がる
・システム上で承認依頼ができるため、WEBで全てが完結する
・ICカードの読み取り機能で面倒な計算作業が不要になり、申請ミスを未然に防ぐことができる
・時間がかかる仕分け作業が自動化され、会計システムへのデータ取り込みがスムーズになる
また、経費精算を自動化することで、以下のようなメリットがあります。
・経費精算の手間が省ける → 事業部の負担減
・仕訳の入力作業が省ける → 経理部の負担減
・領収書管理の必要がなくなる → 経理部の負担減
・各部署の負担が減る → 全社的に人件費の負担減
全ての作業がシステム化できるわけではないというデメリットもありますが、システムを導入し習慣化すれば、大きな業務改善に繋がります。
④ペーパーレス化の促進
経費申請の契約書や請求書など、多くの会社の経理は紙媒体で書類を扱い、保管を行っています。
このような場合は、業務改善ポイントとして、「ペーパーレス化の促進」が挙げられます。
紙媒体のデメリット
・書類を保管するための管理コストがかかる
・修正が必要になった場合、作成し直す必要がある
・必要になった書類を探すのが大変
紙媒体を使用していると、どうしても上記のようなデメリットが出てきてしまいます。
システムの導入などでペーパーレス化を進めると、以下のような業務改善につなげることができます。
・データ化できるため、書類を保管する必要がない
・修正が必要になった場合は、PC上でその部分だけを修正することができる
・必要になった書類は、データを検索すれば見つかる
契約書については、電子上のハンコ・サインでの対応に切り替えれば、紙媒体が不要になります。
ハンコがフローの中に含まれているという企業も多く、簡単には無くならないと思いますが、これからは次第に電子上のサインに切り替わっていくでしょう。
作業効率の向上にも繋がるので、ペーパーレス化を少しずつでも進めてみてください。
⑤アウトソーシングの活用
経理業務の中で、マニュアル化されていて、誰が行っても変わらない単純作業・定型業務については、アウトソーシングするというのも業務効率化の手段の1つです。
アウトソーシングとは、社内の業務の一部を外部の企業へ委託することです。
経理業務をアウトソーシングすることによって、費用を払うことは大きな意思決定になります。
「アウトソーシングするほど、金銭的な余裕があるわけではない・・・」
という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、経理の担当者がやめるタイミングなどはアウトソーシングを検討する絶好の機会です。
新しく採用するのではなくアウトソーシングを選ぶと、以下のようなメリットがあります。
・業務効率アップ、コストダウンにつながる
・社員がコア業務に注力できるようになる
・利用する作業量に応じて費用を調節することができる
・「その人しかできない」、属人化した仕事を無くすことができる
アウトソーシングを選択することで、このような業務改善につなげることができます。
まとめ
今回は、経理の仕事に関する業務改善ポイントについてご紹介しました。
小さな改善も、積もり積もると大きな業務効率化につながります。
まずは作業場所の整頓などの小さなところから、業務改善を進めていきましょう。